[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/04/02
抄訳記事公開日:
2025/04/28

欧州委員会、科学的助言メカニズム(SAM)の成果と影響に関する報告書を発表

The Scientific Advice Mechanism – Outputs and impacts

本文:

(2025年4月2日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は2025年4月2日、2020年から2024年までの期間を対象とした科学的助言メカニズム(SAM)の過去5年間の活動に関する報告書を発表した。前回の報告書は2019年に発表されており、SAM の最初の 5 年間の活動が記録されている。

この報告書は、第1次フォン・デア・ライエン欧州委員会におけるSAMの主要な成果を強調し、幅広いテーマをカバーする11件の科学的意見に焦点を当てている。

報告書では、SAMによる意見がEUレベルおよび加盟国の政策に与えた影響を詳述している。例えば、生分解性プラスチックに関する2020年の意見は、バイオベース、生分解性、堆肥化可能なプラスチックに関する政策枠組みを提示する欧州委員会コミュニケーションの基礎となっている。

2022年のがん検診の改善に関する意見における提言内容は、ほとんど変更を加えずにEU理事会決議に盛り込まれ、欧州の「がん撲滅計画」に基づきEUが支援するがん検診制度の重要な要素となった。

※「科学的助言メカニズム(SAM)」について

SAMは、欧州委員会の要請に応じて、欧州諸機関に独立した科学的証拠を提供し、政策提言を行っている。

SAMは3部構成で、政策提言を行う著名な科学者で構成される主席科学アドバイザーグループ(GCSA)、欧州の学術界とアカデミーネットワークを結集してエビデンスを審査・総括するSAPEA(欧州アカデミーによる政策のための科学的助言コンソーシアム)、研究・イノベーション総局(DG RTD)内の調整担当ユニットで構成されている。このメカニズムは、2015年の欧州委員会の決定により設置された。

[DW編集局]